不眠症
夜布団に入ってもなかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚めてしまう、しっかり寝たはずなのに疲れが取れないといったお悩みはありませんか。睡眠は私たちの心身を回復させるために欠かせない休息の時間です。福井市開発1丁目の「はまだ内科クリニック」では、こうした睡眠に関するトラブル、いわゆる不眠症の相談に幅広く対応しています。眠れない原因は単なるストレスや生活習慣だけでなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、あるいは心の不調が隠れていることも少なくありません。当院では、日本内科学会認定の総合内科専門医としての知見を活かし、患者さんのお話を丁寧に伺いながら、その背後にある原因を一緒に探っていきます。越前開発駅から徒歩5分の通いやすい環境で、地域の皆さんの健やかな眠りを取り戻すお手伝いをいたします。
不眠症の症状について
不眠症とは、単に「眠れない」ということだけを指すのではありません。具体的には、主に以下の4つのタイプに分類されます。ご自身の状態がどれに当てはまるか、確認してみてください。
入眠障害(にゅうみんしょうがい)
布団に入ってから眠りにつくまでに、30分から1時間以上の時間がかかってしまう状態です。多くの方が経験する最も一般的な不眠の症状です。精神的な緊張や不安があるときに起こりやすい傾向があります。
中途覚醒(ちゅうとかくせい)
一度眠りについても、夜中に何度も目が覚めてしまう状態です。目が覚めた後、再び眠るまでに時間がかかることもあります。中高年の方に多く見られる症状で、途中で起きてしまうことで睡眠の連続性が保たれなくなります。
早朝覚醒(そうちょうかくせい)
自分が望む起床時間よりも2時間以上早く目が覚めてしまい、そのまま眠れなくなってしまう状態です。高齢の方や、うつ状態の初期症状として現れることがあります。早く目が覚めてしまうことで、一日の活動に必要な休息が不足してしまいます。
熟眠障害(じゅくみんしょうがい)
睡眠時間は十分に確保できているはずなのに、朝起きたときに「ぐっすり眠った」という満足感が得られない状態です。睡眠の質が低下している場合に起こります。日中の強い眠気や、倦怠感の原因となります。
これらの症状が週に数回以上、1ヶ月以上にわたって続き、日中の仕事や家事に支障が出ている場合は、適切な相談が必要です。当院では、患者さんの生活環境を考慮しながら診察を進めてまいります。また、激しいいびきを伴う場合は「睡眠時無呼吸症候群」のページも併せてご覧ください。
不眠症の原因について
眠れなくなるきっかけは人それぞれですが、医学的には大きく5つの要因に分けられます。複数の要因が重なっていることも珍しくありません。
心理的要因
日常生活におけるストレス、悩み事、過度の緊張などが原因となります。仕事の責任や人間関係のトラブル、環境の変化(引っ越しや転職など)により、神経が過敏になって眠れなくなります。真面目な性格の方や、考え込みやすい方が影響を受けやすい傾向があります。
身体的要因
痛み、かゆみ、頻尿、息苦しさなど、体の不快な症状が睡眠を妨げます。例えば、アレルギーによる皮膚のかゆみや、高血圧、関節リウマチに伴う痛みなどが挙げられます。当院では内科やリウマチ科の診察を通じて、これらの身体的要因の改善も目指します。関節の痛みが気になる方は「関節リウマチ」のページを参考にしてください。
生理学的要因
生活リズムの乱れや環境によるものです。交代制勤務、時差ぼけ、不適切な室温、騒音、明るすぎる照明などが影響します。また、加齢に伴い睡眠構造が変化し、眠りが浅くなることも生理的な変化の一つです。日本認知症予防学会の専門医としても、高齢期の不眠には特に配慮して診察を行っています。
精神医学的要因
うつ病や不安障害などの精神的な不調が原因で不眠が生じることがあります。実は不眠症で受診される方の背景に、こうした心の病が隠れていることは少なくありません。特に早朝に目が覚めて気分が沈むような場合は注意が必要です。
薬理学的要因
摂取している物質や薬の影響です。カフェインやアルコール、喫煙(ニコチン)は睡眠を妨げる代表的なものです。また、特定の治療薬(降圧剤やステロイド、甲状腺製剤など)の副作用として眠れなくなることもあります。アルコールは寝付きを良くするように感じますが、実際には眠りを浅くし、夜中に目が覚める原因になります。
不眠症の病気の種類について
国際的な分類(ICSD-3)では、主に持続期間によって以下のように分類されています。
短期不眠障害
不眠の症状が始まってから3ヶ月未満のものを指します。急なストレスや環境の変化、病気による痛みなどがきっかけとなることが多いです。原因が取り除かれれば自然に改善することも多いですが、この段階で適切に対応しないと慢性化する恐れがあります。
慢性不眠障害
不眠の症状が週3回以上あり、それが3ヶ月以上にわたって続いている状態です。眠れないことへの不安や恐怖が強まり、「今夜も眠れなかったらどうしよう」というストレスそのものが不眠を悪化させる悪循環(不眠の慢性化)に陥っているケースが多く見られます。
その他の睡眠障害
不眠症と似た症状を示すものの、別の対策が必要な病気もあります。以下の項目に心当たりがある場合は、診察時にお伝えください。
- 睡眠時無呼吸症候群・・寝ている間に呼吸が止まり、深い睡眠が取れない状態
- むずむず脚症候群・・寝ようとすると足に不快な感覚が生じ、動かさずにはいられない状態
- 概日リズム睡眠障害・・体内時計がずれ、望ましい時間に眠れない状態
- 周期性四肢運動障害・・睡眠中に手足が勝手にピクピクと動き、目が覚めてしまう状態
不眠症の治療法について
当院での不眠症治療は、まず「なぜ眠れないのか」を丁寧に紐解くことから始めます。睡眠薬をいきなり使うのではなく、まずは生活習慣の見直しから提案することが基本です。
非薬物療法(睡眠衛生の指導)
快適な睡眠を得るための環境作りや、習慣の改善を指導します。以下のポイントを意識するだけでも、睡眠の質が向上することが期待できます。
- 毎日同じ時間に起床し、太陽の光を浴びて体内時計をリセットする
- 就寝の2-3時間前に入浴し、体温が下がるタイミングで布団に入る
- 昼寝をする場合は、午後3時までに20分程度にとどめる
- 寝酒を控え、就寝前のカフェイン摂取やスマートフォンの使用を避ける
- 眠くなってから布団に入り、目が覚めたらすぐに布団から出る
薬物療法
生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合や、日常生活に深刻な支障が出ている場合には、お薬の使用を検討します。当院では、依存性や副作用に配慮した適切な処方を心がけています。
オレキシン受容体拮抗薬
脳の「覚醒状態」に関わるオレキシンという物質の働きを抑えることで、自然な眠りを促します。依存性が極めて低く、現在の不眠症治療でよく用いられるお薬です。
メラトニン受容体作動薬
体内時計を調節するホルモンであるメラトニンの働きを助け、睡眠リズムを整えます。自然な眠りに近い状態で、副作用も比較的少ないのが特徴です。
ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系受容体作動薬
脳の興奮を抑え、リラックスさせることで眠りを誘うお薬です。即効性がありますが、ふらつきや依存性に注意が必要です。当院では、必要最小限の期間・量を慎重に見極めて使用します。
不眠症についてのよくある質問
Q1.睡眠薬を一度飲み始めると、一生やめられなくなるのが不安です?
A1.最近のお薬は、正しく服用すれば以前よりも依存のリスクは大幅に低くなっています。症状が落ち着いて安定した状態(寛解に近い状態)になれば、医師の指導のもとで徐々に薬の量を減らしていくことが可能です。自分の判断で急にやめるとリバウンド現象が起きるため、必ず相談しながら進めましょう。
Q2.お酒を飲んで寝るのは良くないのでしょうか?
A2.寝酒は寝付きを一時的に良くしますが、睡眠の後半部分を浅くし、夜中に目が覚める原因になります。また、アルコールには耐性があるため、同じ効果を得るために量が増えていく危険性もあります。質の高い眠りのためには、お酒に頼らない習慣を作ることが大切です。
Q3.不眠症は何科を受診すればよいですか?
A3.まずは内科での受診をお勧めします。不眠の裏には高血圧や糖尿病、心疾患、リウマチなどの身体的な病気が隠れていることが多いためです。当院では総合内科専門医が全身を診察し、必要に応じて適切なアドバイスや他科との連携を行います。
Q4.何時間眠れば「不眠症ではない」と言えますか?
A4.適切な睡眠時間には個人差があり、一概に「○時間」とは言えません。3時間で十分な人もいれば、8時間必要な人もいます。基準となるのは「時間」ではなく、翌日の活動に支障が出ているかどうか(倦怠感や集中力低下があるか)という点です。
院長より
眠れないという悩みは、ご本人にとって非常に辛いものです。「たかが睡眠不足」と我慢してしまう方も多いですが、慢性的な不眠は、高血圧などの生活習慣病を悪化させたり、精神的な余裕を奪ったりと、健康に大きな影響を及ぼします。私はこれまで日本内科学会 総合内科専門医として、また日本救急医学会 救急専門医として、多くの患者さんの全身管理に携わってきました。その経験から確信しているのは、睡眠はすべての健康の土台であるということです。
はまだ内科クリニックでは、単に症状に合わせて薬を出すだけでなく、背景にある生活習慣や身体的な疾患を丁寧に見極める「幅広く、丁寧な」診療を大切にしています。福井市開発の地で、皆様が「今日もよく眠れた」と笑顔で朝を迎えられるよう、全力でサポートいたします。少しでも不安を感じたら、まずは気軽にお話しにいらしてください。スタッフ一同、温かくお迎えいたします。
生活習慣病全般については「生活習慣病」のページをご覧ください。また、認知症に伴う睡眠トラブルのご相談も受け付けております。詳しくは「認知症」のページをご参照ください。
