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高尿酸血症

高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が基準値を超えて高い状態が続く病気です。健康診断などで「尿酸値が高い」と指摘されても、痛みがないため放置されがちですが、実は全身の健康を脅かすサインです。尿酸が高い状態が続くと、関節に激痛が走る痛風を引き起こすだけでなく、腎臓の機能低下や動脈硬化といった重大な合併症の「リスク因子(病気を引き起こす原因となる要素)」となることが分かっています。福井県福井市の「はまだ内科クリニック」では、日本リウマチ学会のリウマチ専門医、および日本内科学会の総合内科専門医の視点から、この病気を総合的に診察しています。越前開発駅から徒歩5分の通いやすい立地で、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた丁寧な指導を行い、将来の大きな病気を防ぐお手伝いをいたします。

高尿酸血症の症状について

高尿酸血症の最大の特徴は、かなり高い数値になるまで「自覚症状がほとんどない」という点です。そのため、多くの患者さんが健康診断の結果を見るまで、自分の体が危機に瀕していることに気づきません。しかし、症状がないからといって放置することは、体の中で爆弾の導火線に火がついているようなものです。

血中の尿酸値が高くなると、血液に溶けきれなくなった尿酸が結晶化して、関節や組織に沈着し始めます。この状態が一定期間続くと、何らかのきっかけで激しい痛みを生じることがあります。症状の現れ方は大きく分けて以下の3つが挙げられます。

痛風発作(急性関節炎)

ある日突然、足の親指の付け根などが赤く腫れ上がり、風が吹いただけでも痛むほどの激痛に襲われます。これが「痛風」です。夜中や明け方に発症することが多く、数日間は歩行も困難になるほどです。痛みは1週間から10日ほどで一度落ち着きますが、尿酸値が高いままだと必ず再発を繰り返します。

痛風の詳細については「痛風」のページを参照してください。

痛風結節(つうふうけっせつ)

高尿酸血症を長年放置すると、尿酸の結晶が塊となり、関節の周りや耳たぶ、肘などに「こぶ」のような結節ができることがあります。これを痛風結節と呼びます。痛みがない場合もありますが、骨を壊したり関節を変形させたりする原因になるため、注意が必要です。

尿路結石による痛み

尿の中に尿酸が多く排出されると、尿路(腎臓や尿管)で石ができることがあります。これが尿路結石です。石が詰まると、背中から脇腹にかけて耐え難い激痛が走ります。血尿が出たり、吐き気を伴ったりすることもあります。また、腎臓の中に石ができることで、腎機能が低下する原因にもなります。

高尿酸血症の原因について

高尿酸血症の原因は、体内の尿酸のバランスが崩れることにあります。尿酸は、細胞の核にある「プリン体」という物質が分解されてできる老廃物です。通常、体内では一定量の尿酸が作られ、それと同じくらいの量が尿や便として排出され、一定の濃度(7.0mg/dL以下)に保たれています。このバランスが崩れる原因には、主に生活習慣と体質が関係しています。

食生活の乱れとプリン体の過剰摂取

プリン体を多く含む食品を好んで食べる習慣は、尿酸値を上げる大きな原因です。レバー、白子、一部の魚介類(エビやイワシなど)、肉類などにプリン体は多く含まれています。また、アルコールそのものに尿酸の産生を促し、排泄を妨げる作用があるため、ビールに限らずお酒の飲みすぎには注意が必要です。

肥満とメタボリックシンドローム

肥満、特に内臓脂肪型肥満は高尿酸血症と密接に関係しています。内臓脂肪が蓄積すると、尿酸の合成が活発になり、排泄が抑制されることが分かっています。肥満の方は高血圧や脂質異常症なども併発しやすく、心血管疾患の「予後(病気の経過や見通し)」を悪化させる一因となります。

肥満に関連する情報については「肥満症」のページを参照してください。

水分不足と激しい運動

体の水分が不足すると尿量が減り、尿酸の排泄がスムーズにいかなくなります。また、意外なことに、無酸素運動などの「激しすぎる運動」は一時的にエネルギー消費を早め、尿酸値を急激に上昇させることがあります。健康維持のための運動は、十分な水分補給をしながら行うことが大切です。

体質的な要因(遺伝・腎機能)

生活習慣に気をつけていても、体質的に尿酸を作りやすかったり、尿酸を排出する力が弱かったりする方がいます。特に、尿酸を体外へ運び出す「輸送体(トランスポーター)」の働きが弱い遺伝的なタイプの方は、若いうちから尿酸値が高くなる傾向にあります。

高尿酸血症の病気の種類について

高尿酸血症そのものは「血液中の尿酸が高い状態」を指しますが、それが原因となって引き起こされる病態は多岐にわたります。当院では総合内科専門医の立場から、尿酸値の管理だけでなく、以下のような全身疾患の予防と治療に力を入れています。

尿酸産生過剰型(にょうさんさんせいかじょうがた)

体内で尿酸が作られすぎるタイプです。食事からのプリン体摂取が多い場合や、体質的に合成が活発な場合が該当します。血液検査で尿中の尿酸量を測定することで判別できます。

尿酸排泄低下型(にょうさんはいせつていかがた)

尿酸を尿として排出する力が弱くなっているタイプです。日本人の高尿酸血症の約6割から7割がこのタイプといわれています。肥満や腎機能の低下が関係していることが多いのが特徴です。

混合型(こんごうがた)

上記の両方の特徴を併せ持っているタイプです。生活習慣の改善とともに、適切な薬の選択が重要になります。

高尿酸血症から発展する主な合併症
  • 痛風関節炎・・関節に尿酸の結晶がたまり、炎症を起こして激痛が生じる疾患。
  • 痛風腎・・尿酸の結晶が腎臓に沈着し、腎機能を低下させる状態。放置すると人工透析が必要になる場合もあります。
  • 尿路結石・・尿の中の尿酸が固まり、腎臓や尿管に石ができる病気。
  • 動脈硬化症・・高尿酸血症は、血管を傷つけ動脈硬化を進める一因となります。

腎臓への影響については「慢性腎臓病(CKD)」のページを参照してください。

高尿酸血症の治療法について

高尿酸血症の治療のゴールは、単に痛風を防ぐことだけではありません。尿酸値を適切にコントロールすることで、腎臓を守り、心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患を予防することにあります。当院では「幅広く、丁寧に」という方針のもと、以下の治療を組み合わせて行います。

生活習慣の改善(非薬物療法)

尿酸値が基準をわずかに超えている段階では、まずは生活習慣の見直しから始めます。当院には日本糖尿病協会の療養指導医も在籍しており、食事や運動に関するきめ細やかな指導が可能です。

  • 食事療法・・プリン体の多い食品を控え、食べ過ぎに注意して標準体重を目指します。野菜や海藻類、乳製品の摂取は尿酸値の管理に有効とされています。
  • 節酒・・アルコールは尿酸値を上げるため、休肝日を設け、適量を守ることが不可欠です。
  • 水分補給・・1日2リットル程度の水分(水やお茶など)を摂取し、尿量を増やすことで尿酸の排泄を促します。
  • 適度な運動・・ウォーキングなどの有酸素運動を継続して行います。息が切れるような激しい運動は控えましょう。

薬物療法(お薬による治療)

生活習慣の改善を行っても数値が下がらない場合や、すでに痛風発作を経験している方、腎障害などの合併症がある方には、お薬による治療を開始します。尿酸値を6.0mg/dL以下に維持することを目指します。主な治療薬は以下の通りです。

尿酸生成抑制薬

体内で尿酸が作られるのを抑えるお薬です。主に尿酸産生過剰型の方に使用されますが、現在は排泄低下型の方にも広く使われています。

尿酸排泄促進薬

腎臓からの尿酸の排出を助けるお薬です。排泄低下型の方に適しています。使用する際は、尿路結石を防ぐために尿をアルカリ化するお薬を併用することもあります。

痛風発作時の治療

発作が起きている最中は、尿酸値を下げる薬を急に始めたり、量を増やしたりすると、かえって痛みが悪化することがあります。まずはコルヒチンや鎮痛消炎薬(NSAIDs)、場合によってはステロイドを使用して、関節の炎症を鎮めることを優先します。痛みが「否定(痛みの原因が痛風ではないと判断される)」できない状況でも、リウマチ専門医が適切に診断いたします。

高尿酸血症についてのよくある質問

Q1. 痛みがないのに、なぜ薬を飲まないといけないのですか?

A1. 痛みは氷山の一角に過ぎません。高尿酸血症を放置すると、血管や腎臓にダメージが蓄積され、将来的に腎不全や心臓病のリスクが高まります。これらを防ぎ、健康寿命を延ばすために数値の管理が必要です。

Q2. ビールを控えれば、他のお酒は飲んでも大丈夫ですか?

A2. ビールは特にプリン体が多いですが、アルコールそのものに尿酸値を上げる作用があります。ウイスキーや焼酎なら安心というわけではなく、全体の飲酒量を抑えることが最も重要です。

Q3. 一度薬を飲み始めたら、一生やめられないのですか?

A3. 生活習慣の改善により尿酸値が安定し、標準体重を維持できるようになれば、減量や中止ができる場合もあります。ただし、自己判断で中断するとリバウンドして発作が起きやすいため、医師と相談しながら進めましょう。

Q4. 激しい筋トレは体に良いはずですが、尿酸には悪いのですか?

A4. 筋肉を激しく動かすと体内のエネルギー源(ATP)が分解され、尿酸が急激に作られます。筋トレ自体が悪いわけではありませんが、尿酸値が高い方は適度な負荷にとどめ、水分をしっかり摂ることが大切です。

院長より

高尿酸血症は、かつては「贅沢病」などと呼ばれていましたが、現代では誰もがなり得る非常に身近な生活習慣病の一つです。「まだ痛くないから大丈夫」と考えて放置してしまい、気がついたときには腎機能が低下していたり、血管がボロボロになっていたりするケースを、私たちは総合内科の臨床現場で数多く見てきました。

当院の院長は、日本内科学会認定の総合内科専門医であり、さらにリウマチ専門医としての資格も有しています。高尿酸血症は「リウマチ・膠原病」の領域と「代謝内科」の領域が重なる疾患です。関節の痛みに対する専門的なアプローチはもちろん、糖尿病療養指導医としての経験を活かした食生活のアドバイスまで、一つのクリニックで完結できるのが私たちの強みです。

福井市開発の地で、地域の皆様が「痛みのない、健やかな毎日」を送れるようサポートしたいと考えています。もし健康診断で尿酸値の異常を指摘されたなら、どうか怖がらずに相談に来てください。私たちは、患者さんの不安に寄り添い、決して無理を強いるのではなく、一緒に続けられる治療法を考えていきます。「はまだ内科クリニック」へ、どうぞお気軽にご来院ください。

生活習慣病全般については「生活習慣病」のページを、高血圧との関連については「高血圧」のページを合わせてご覧ください。

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